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ニュージーランドの学校制度
学校のシステム
ニュージーランドでは、学年のことを「Year」と呼びます。
学年は年齢で分かれており、Year 1(5歳)からYear 13(17歳)まであります。
現地校の時間割について
Year 10まではある程度学校側で決められた時間割で授業を受けますが、Year 11以上の学年では選択科目が多くなります。1週間の選択科目のコマ数は、入学時の生徒の英語レベルによって異なりますが、1週間のうち5〜6科目は選択できるのが平均です。英語が苦手な生徒は、ESOLと呼ばれる留学生向けの英語クラスを多く受けますので、その分、他の科目の数は減ります。Year 11の時点では、ESOLや数学、理科は必修科目になりますが、Year 12、Year 13と学年が上がるに連れて、必修科目の数は減って行き、より自由度が増して行きます。
時間割は、ほとんどの学校で1日5時限が基本で、授業は午前9時頃に始まり午後3時頃に終わります。放課後は多くの学校で、毎週決まった曜日にスポーツや文化活動を行なっています。日本でいう「部活動」という感じではなく、ほとんどが愛好会のような雰囲気の集まりです。一部のサポーツ強豪校や文化活動が盛んな学校では、放課後に本格的な練習をしているところもあります。
学期(ターム)について
ニュージーランドでは、学期のことを「Term(ターム)」と言います。ニュージーランドの小学校、中学校、高校は4ターム制で、各タームは10週間が基本となっています。毎年、2月にターム1が始まり、12月にターム4が終わります。
ターム1は1月末〜2月上旬に始まりますが、登校初日のスケジュールは学年によって異なります。年末は、Year 10までの学年は12月中旬に一斉に終了します。Year 11〜Year 13は、年末にNCEAと呼ばれる国内統一試験があります。その試験が終わった人からホリデーに入るシステムになっており、ほとんどの生徒は11月末〜12月上旬くらいに試験を終え、ターム4が終了となります。
NCEAと単位のシステム(Year 11〜Year 13)
NCEAについて
NCEAとは、National Certificates of Educational Achievementの略でYear 11〜Year 13の高等学年が対象となる単位制度です。NCEAは3つのレベルに分かれており、生徒たちは3年間かけてNCEAレベル1〜3の取得を目指して勉強していくことになります。
原則的に、NCEAはYear11でNCEAレベル1を取得、Year12でNCEAレベル2を取得、Year13でNCEAレベル3を取得という具合に、学年によってレベルが上がって行きます。しかし、個人の能力によって選択が自由な科目もありますので、例えば、NCEAレベル1の科目にYear 11の生徒とYear 12の生徒が混在するという状況も珍しくはありません。
NCEAレベル1〜3を取得するには、下記のような単位数の規定があります。この規定に基づいて計画的に単位を履修し、試験を受けて合格して単位を取得していくという制度で、日本の大学とよく似たシステムと言えます。
なお、今回のNCEA制度の更新に伴い、「CAA(Common Assessment Activity)」が導入されました。CAAはNCEAで求められているレテラシーとニューメラシーの各10単位の計20単位を取得できる試験です。一度、CAAを受験し合格すると全てのレベルのリテラシーとニューメラシー各10単位の計20単位が認められます。
受験日はNZQAが定めた2週間のうち、学校が指定した日となっており1年に2回、3年で6回の受験が可能です。受験時間は約1時間に設定されていますが、学校や受ける内容によって異なります。試験範囲はNZのカリキュラムレベル4・5ぐらいに設定されており、Year8からYear10(日本の中学校)で学習した内容となっています。
NCEAの評価方法について
NCEAの評価方法は、大きく分けて学校内の課題や試験で評価されるものと、年末に行われる全国統一試験で学校外で評価されるものの2つに分かれています。
さらに細かく見ると、各科目のそれぞれの単元は、Literacy(レテラシー)と呼ばれる読み書きの能力が問われる単元とNumeracy(ニューメラシー)という計算能力が問われる単元に振り分けられています。高校卒業後にニュージーランド国内の大学に進学する人や、日本の大学受験でもNCEAの取得が必須になる人は、しっかりと計画して単位を取得する必要があります。
NZの大学入学資格「UE(University Entrance)」について
UE(University Entrance)は、ニュージーランド国内の大学に進学するために必要な資格のことです。日本の大学受験においても、一部の一流大学ではこのUEが出願条件になっている大学もありますので、高校卒業後に帰国予定の留学生も十分に注意して確認する必要があります。以下が、UEを取得するための条件です。